自己分析と業界研究 ~広告代理店が考える就職戦略~
今回は広告代理店のコミュニケーション戦略立案の流れを紹介しながら、就職活動の戦略について考えてみたいと思います。
繰り返しの大前提になりますが
「商品を広告し売る」流れを知ると
「自分自身をアピールし内定をもらう」流れに応用できます。
広告代理店を志望される方に限らず役に立つと思いますので是非、参考にしてください。
テーマは戦略立案における
”商品分析とターゲットインサイト”です。
まず、商品を広告するとき
いきなりどんなCMを作ろうか、とやみくもに表現を考えるわけではありません。
当然ながら、どうコミュニケーションするのか戦略を立てます。
その出発点となるのがセグメンテーションです。
セグメンテーションとは、
不特定多数の人々を、同じニーズや性質を持つ固まり(セグメント)に分けて市場細分化することです。
例えとして、クラスメートにあなたの開発したコーヒーAを継続的に買ってもらうことを考えてみましょう。
なんとなくクラスメートに
「コーヒー買って」
と伝えたとしたらどうでしょうか。
きっと誰も買わないでしょう。
なぜなら
あなたのコーヒーを買う理由がないからです。
そこで、この課題をクリアするための切り口を探します。
まず、クラスメートをセグメントします。
便宜的に、飲料の好みでセグメントしたとすると
「コーヒー派の人」「紅茶派の人」「お茶派の人」というグループに分かれました。
ここで、誰にどんなメッセージを伝えたら一番効率的かを考えていきます。
コーヒーを売るのだから、と短絡的に「コーヒー派の人」を狙うというのは間違いです。
コーヒー派は、すでにたくさんのコーヒーを飲んでいることが想像できます。その場合、他のコーヒー(競合)の一つとしてしか考えてもらえず、新参者のあなたのコーヒーを飲んでもらえる可能性が低いためです。
切り口を探すためにすべきは、以下二つの作業です。
①コーヒーAの特徴分析
②ターゲットインサイト(ターゲットの本音)の抽出
①と②それぞれの要素の中で、親和性の高いものを探していきます。それが切り口候補となります。
分析を進めた結果、
①コーヒーAは健康を意識してカフェインの分量調整を行っている。
②お茶派のクラスメートは、実はコーヒー好きだが健康を気にしてお茶を飲んでいる。
上記のように「健康」という親和性の高い切り口を見出したとします。
この場合、お茶派のクラスメートに
「これ、健康も気遣えるコーヒーだよ。」
と言って勧める可能性を考えるのです。
ここで、まだ可能性と言っているのは最後の仕上げとして、「差別化」のチェックが残っているからです。
要は、その切り口に競争力があるかの確認を行なうわけです。
この切り口の策定を間違ってしまうと、効果の薄いコミュニケーションになってしまいます。
なので、広告の核となる非常に重要なステップです。
前段が長くなってしまいましたが
就職活動の話に戻ります。
就職活動において
ターゲットは、企業であり、企業の面接官です。
商品は、みなさんひとりひとりです。
この不景気で買い手市場と言われるなか、みなさんは、なんとか面接官から買ってもらわなければいけません。
ただ「がんばります。採用してください。」というような話をするのは、なんとなく「このコーヒー買って」と言っているようなもので、採用側からすれば買う理由になりません。
次回、今回の話を念頭に置いた上で「自己分析と業界研究」の方法を説明していきます。
ご期待ください!
最後に、、、
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